日本の子供たちの足を包み込む定番シューズ 「バレーシューズ」
「バレーシューズ」(バレエシューズ) とは、音楽に合わせて舞踏して 物語 や感情を表現する西洋の舞台芸術、バレエで用いられる靴のことです。 用途に合わせていくつかの靴のバリエーションがありますが、日本において一般名詞として用いられる場合は、幼稚園・保育園から小中学校あたりまでの 上履き・運動靴 として用いられる布製の似た靴を広く指すケースが多いでしょう。 一方、ボールを使ったスポーツであるバレー競技で用いられる靴もバレーシューズと呼び、両者を区別するためバレエシューズとバレーシューズ・バレーボールシューズといった呼称を用いることもあります。
学校の上履きとして用いられるバレーシューズは、日本では福岡のムーンスター社が校内履きの靴として考案し、1950年代から普及が始まったものです。 つま先立ち (ポワント) をするためのバレエ用靴を参考にした布製靴 (ズック) で、全体の 色 は白を基本とし、靴底のゴムがつま先まで伸びているのが特徴です。 また前ぐりの少し後ろ、甲の部分に布当てやゴムの入ったバンドがつけられ、かかと部分には脱ぎ履きする際に引っ張ったり吊るすためのプルストラップがついています。 その形状から前ゴム靴やスクールタイプ上履きと呼ぶこともあります。
もっともポピュラーなのは、このゴム部分に色が付けられているものでしょう。 男子用なら青、女子用なら赤といった使い分けが一般的ですが、入学年度によって異なる色にして何年生かが一目でわかるよう学年色の 設定 をしたり、クラスや班などで色分けすることもあります。 またつま先のゴムと前ぐり、ゴムの入ったバンドなどは比較的広く、そこにマジックペンでクラスや児童・生徒の名前を記入するのもよくある使われ方です。 商品によっては名入れ用の布が当てられているものもあります。
布製のためある程度の伸縮性があり、また汚れたらすぐに水洗いすることもできます。 靴底がゴム製のため滑りにくく、ある程度の耐久性もあります。 日本で育った人なら誰でも子供の頃に一度くらいは履いたことがある、可愛らしくてどこか懐かしい靴でしょう。 一方で甲の部分の頼りない布当てやゴムバンドで留めるだけなので脱げやすく、また児童・生徒の一部はかかとを潰したスリッパ履きをしがちなため、ちょっと走るとすぐに足からすっぽ抜け、実際の運動には不向きという部分もあります。
創作物におけるバレーシューズ
バレーシューズを始めとした上履きは、体操着 や スク水・海パン、あるいは 制服 や ランドセル・スクバ などと並ぶ日本の小中学生の記号的 アイテム でもあり、足元でさほど目立たない 地味 な存在ながら、ある種の 萌え要素 や フェチ的 な魅力を感じる層は多いかもしれません。
また マンガ や アニメ で学校を舞台とした物語を描く中で、例えば昇降口の下駄箱 (靴箱) に入った上履きの中に異性からの手紙 (ラブレター) やバレンタインのチョコレートが入っているとか、いじめ で上履きを隠される、上履きの中に画びょうを仕込まれるなど、様々な象徴的シーンで用いられます。 学校生活と切っても切れない関係を持つアイテムだけに、小物として色々な使い方がされます。
またフェチ的な関係でいえば、下着や 靴下 などと並んで身に着ける人の体臭 (ひいては生物としての息吹) がもっとも強く残りまた感じられるもののひとつでもあり、下履きマニア的な ヘキ を持つ人も少なくない印象です。 制服や パンツ、水着 などと違い校舎の玄関にあること、洗った際に下着類に比べ無頓着な場所に干されがちなこともあり、ひと昔前までは定期的に上履き泥棒がニュースにもなっていました。
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