バスケ人気で大ブーム、若者の足元を支える 「スニーカー」
「スニーカー」(sneakers) とは、布製や革製で靴底にゴムを用いた靴のことです。 名前の由来は英語の sneak(忍び寄る) で、柔らかいゴム底によって足音が静かなことからつけられたものです。 靴底 (ソール) がゴム製であればスニーカーだという定義もありますが、安価で滑り止め効果も優れたゴム底はあらゆる靴に用いられており、厳密な定義はありません。
ソール以外のアッパー部分の形状的は、スリッポン のような簡単な作りのものから、靴紐がついているもの、マジックテープやファスナーがついているもの、近年では靴底に透明なプラスチックを用いたクリアソールスニーカーや、主に衝撃吸収のための特殊な機構を持つ物なども登場しています。 一般にスニーカーと聞いて連想するのは靴紐がついていて結ぶタイプですが、時代を経るごとにそのバリエーションは増え続けています。
主な用途として、その動きやすさなどからスポーツ用として用いられるタイプが多いでしょう。 19世紀後半にゴム底の靴が登場すると、バスケットボールシューズやランニングシューズなど様々なスポーツ分野にその技術が普及しました。 それぞれのスポーツに特化した商品もあれば、汎用のものもあります。 もっぱら 運動靴 としての使われ方が多いものの、子供や若者の 日常 の靴として、さらには1980年代以降は、大人のファッションアイテムとしても用いられるようになっています (後述します)。
とくに日本では小学校から高校・大学までの通学用靴としてもよく用いられ、中高以降は コインローファー などの革靴が標準通学靴として指定されていても、それと同等か準じる扱いで通学用に認められるケースが多いでしょう。 マンガ や アニメ に登場するスポーツ少年・少女の必須 アイテム のひとつでもあります。
またこうした使われ方から、制服 などと同様にある種の若者の象徴として用いられることもあります。 例えばそれは、若者向けの ライトノベル 雑誌の誌名に選ばれたりです (角川書店のザ・スニーカーとかスニーカー文庫とか)。 また歩く・活動的といったイメージから、IT 関連の話題で オフライン でのデータの受け渡しをスニーカーネットワークと呼ぶこともあります。
1980年代に世界的なスニーカーブームが発生
スニーカーが本格的に普及したのは1970年代のアメリカでした。 NBA (全米バスケットボール協会) がもう一つのプロバスケットボール団体 ABA からチームを迎え入れ (1976年)、それに合わせて各靴メーカーが大々的な プロモーション などを行ったのがそのきっかけです。 日本ではくるぶしの部分に星マークがついたコンバース (Converse) のハイカットスニーカーなどが人気となりました。
その後 NBA やバスケのみならずアメリカのアスリート界の伝説的大スターであるマイケル・ジョーダン (Michael Jordan) と、そのスポンサーであったナイキ (Nike) により、1984年に同氏をイメージしたバスケットシューズの新商品が販売されます。 この時代のスニーカーの代名詞ともなったエア・ジョーダン (Air Jordan) は世界的な大ヒットとなり、日本でも少し遅れて人気が爆発します。
折からの ジャージ といったスポーツウェアのタウンユースの広がり、1988年のポップ・ラッパー、M.C.ハマーによるストリートダンスブームとの連続性などとともに、1990年代には日本の中高生の足元を一新するブームを巻き起こすこととなりました。
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