同人用語の基礎知識

シャッター前

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長大な待機列を野外に逃がす 「シャッター前」

 「シャッター前」 とは、コミックマーケット (コミケ) などの大規模な 同人イベント が開催される 会場 において、サークル配置 される展示場施設に設けられた、搬入のための出入口の前のことです。 東京ビックサイト をはじめほぼ全ての施設では、搬入口にガレージ式と呼ばれる巻き上げ方式やスイングアップ方式のシャッターが設置されていることからこう呼ばれます。

 単にイベント会場施設の設備や場所の意味の他、多くの同人イベントでこの場所に 大手サークル が配置されるため、人気のあるサークルの配置場所、ある種の特等席や一等地といった ニュアンス を持っています。 「シャッター前配置」 とか 「シャッターサークル」 みたいに呼ぶこともあります。

 搬入・搬出口とそれに伴うシャッターの数は施設やホールの位置によって異なりますが、ビックサイトの場合はおおむね1ホールあたり2〜4か所設置されています。 例えば東ホールの場合、ホールの端・角にあたる東1ホールに4つ、その隣の東2は2か所といった具合です。 また立地的に風雨の影響がある場合は、風防シャッターが設けられています。 間口は9.2メートル、高さは8メートルです。

 一般的なイベントでは、この位置に1シャッターあたり2〜3サークルくらいが配置されることが多いでしょう。 大勢の ファン が殺到し混雑が予想されるため、その 対応 (混対) として最初から 待機列 を野外に逃がすことを前提に配置されるわけですね。

壁配置や非常口配置、様々な大手サークルへの対応

 類似の場所には施設内の壁面に配置される 壁サークル (単に壁とも) や、その壁に面した の並び (偽壁)、および非常口や非常口前があります。 いずれも人が動きやすいよう広い通路が設置されますし、出入り口にせよ壁にせよ長大な行列が生じても、人の列を外に逃がしやすくなります。 とくに搬入口と同義であるシャッター前は、資材搬入用のトラックが出入りするために開場外と直結し、数百人、数千人が並ぶような長い列を各 ホール から敷地内道路、駐車場などへつなげることもできます。 各会場の搬入口は数に限りがありますから、ある ジャンル最大手 がどのサークルなのかがはっきりと視覚化されるといって良いでしょう。

 なおサークルの配置は サークル参加 の申込時の自己申告による前回実績や持ち込む 同人誌 などの頒布物の数などを元に決定されます。 しかし実際は、各ジャンルに精通した イベント のスタッフらの知見も活かす形で総合的に判断されます。 なかでも壁やシャッター前の配置が検討されるようなサークルの場合、適切でない場所に配置されると会場内の人の導線を壊して大混雑を招きかねませんから、極めて慎重に判断されます。 またある種の特別な対応がされることもあります。

 ちなみに壁やシャッター前サークルの待機列が異常なほどの速度で消化される様は、しばしばサークル名を接頭した 〇〇サーキット と呼ばれます。 行列に並ぶ 一般参加者 らが猛スピードで突き進む様からこう呼ばれます。

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(同人用語の基礎知識/ うっ!/ 1999年9月10日)
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