ワンピースに似た、ちょっとおしゃれなスカート 「ジャンパースカート」
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ジャンパースカート (寐津菟かき子) |
「ジャンパースカート」 とは、ベストや胸当てと スカート とが一体化した、ワンピース のような女性用衣服 (ドレス) のひとつです。 略語で 「ジャンスカ」 とも呼びます。 名称自体は和製英語で、アメリカでは単にジャンパー (jumper)、イギリスではピナフォア (pinafore) やチュニック (tunic) と呼ばれます。 ちなみにジャンパーとは上から被って着るプルオーバーの衣服のことです。
その他 エプロンスカート (ピナフォアの和製英語) や、ロシアで女学生用の 制服 として用いられることから学校エプロン (ピナフォアのロシア語表現) と呼ばれることがあります。 とはいえ形状が同一で呼び名が同じでも、白色で薄手の生地で作られフリルのついたいかにもエプロンといったデザインのものは、区別して扱われることがほとんどでしょう。 メイドさん でよく見かけるものですね。
ワンピースやサロペットとの違いは難しい
形状自体は前述したワンピース、あるいはサロペットスカートや吊りスカートなどとも似ていますが、ジャンパースカートはトップスがベストのようになっていて、かつトップスとしてシャツ (ブラウスやカットソー) あるいはセーター、アウターに ブレザー やイートン、ボレロ、カーディガンなどを着用するのが前提となっている点でやや異なります。一般にサロペットはおおむね肩紐が背中で交差した形をしており、ボトムスがパンツ (ズボン) となっているオーバーオール (つなぎ) のような形状をしています。 スカートやパンツスタイルを含むオールインワンという 概念 や呼び方もあります。 デザインによっては胸当て部分が小さかったり、ほとんど存在しないものもあります。 ただしこうした特徴を持つジャンパースカートもあります。
またワンピースとの違いはシャツやアウターを前提としていて、それ単体では成立しない重ね着のためのオーバードレスという点でしょうか。 ただしワンピースにも重ね着できるものはありますし、服飾ブランドによっては袖のあるなしに着目し、袖なしのワンピースをジャンパースカートだとする理解がされることもあり (実際はノースリーブで胸元が広く開いた サンドレス (白ワンピ) もワンピ扱いです)、決定的な違いはありません。
実際はそれぞれの特徴を併せ持つデザインもありますし、とくに マンガ や アニメ といった創作物で学校制服として扱われる場合、他の 作品 や実在制服との差別化もあって様々なデザインが試されており (服飾構造的におかしい 謎服 を含む)、厳密な定義はいよいよ難しいかもしれません。 要するに過去の経緯や言葉の厳密な意味はともかく、実際の使われ方としては、一体型のワンピースで上から被るタイプの重ね着前提の袖なしスカート衣服をジャンパースカート、その他はジャンパースカートの一部やその例外といった感じでしょうか。
ジャンスカは女子用制服スカートとして定番のひとつ
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ジャンパースカートのトップスのありなし (寐津菟かき子) |
日本の女子生徒用制服などに用いられるものでは、スカート部分にはおおむね プリーツ (ひだ)、かつボックスプリーツ (プリーツが左右対称に折り畳まれているもの) が入っていて、比較的厚手の生地で仕立てられたものが多いかもしれません。 丈はふくらはぎが隠れるミモレ丈や膝下が隠れるミディ丈程度が多いでしょう。
またウエストにはやや大ぶりなバックルを持つ服と同素材の布製ベルトがおおむねつき、合わせるブラウスの襟は丸型で、紐タイ (紐を結ぶタイプの タイ) を用いると中高生女子の制服っぽくなります。 ジャンパースカートという言葉自体が和製のものですし、この形状での衣服がおおむね日本の制服におけるジャンパースカートの標準形だとしてもそう遠くない理解かもしれません。
色 については公立の中学や高校では濃紺や灰色のものが多いのですが、私立のお嬢様学校と呼ばれるような伝統的な学校では明るい色使いがされることも多く、また胸部分に校章などが刺繍されているケースも多いでしょう。 とくに関西方面には特徴のあるジャンパースカート制服が多く、地域の女子の憧れの的となっている場合もあります。
着こなし部分ついては、腰の部分で折り返して短くしたり、ミニスカベルトといったスカートの長さ調整用のゴムベルトを用いて手軽に短くすることができず、いわゆる ミニスカ のような着崩しができない点も特徴のひとつとも云えるかもしれません。
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